タリージェ

神経障害性疼痛治療剤

3.5(1件) 薬の評価を見る
リスト同薬効薬剤
一般名 ミロガバリンベシル酸塩
製造/販売 第一三共
剤形/規格
  • タリージェ錠2.5mg
  • タリージェ錠5mg
  • タリージェ錠10mg
  • タリージェ錠15mg

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禁忌

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 神経障害性疼痛

用法・容量

  • 通常、成人には、ミロガバリンとして初期用量1回5mgを1日2回経口投与し、その後1回用量として5mgずつ1週間以上の間隔をあけて漸増し、1回15mgを1日2回経口投与する。なお、年齢、症状により1回10mgから15mgの範囲で適宜増減し、1日2回投与する。

注意事項

重要な基本的注意

  • 8.1

     めまい、傾眠、意識消失等が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。[11.1.1参照]

  • 8.2

     体重増加を来すことがあるので、肥満に注意し、肥満の徴候があらわれた場合は、食事療法、運動療法等の適切な処置を行うこと。特に、投与量の増加又は長期投与に伴い体重増加が認められることがあるため、定期的に体重計測を実施すること。

  • 8.3

     本剤による神経障害性疼痛の治療は原因療法ではなく対症療法であることから、疼痛の原因となる疾患の診断及び治療を併せて行い、本剤を漫然と投与しないこと。

  • 8.4

     本剤の急激な投与中止により、不眠症、悪心、下痢、食欲減退等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。

  • 8.5

     弱視、視覚異常、霧視、複視等の眼障害があらわれることがあるので、診察時に、眼障害について問診を行うなど注意すること。

慎重投与

  • 9.2 腎機能障害患者

    • クレアチニンクリアランス値を参考に投与量、投与間隔を調節すること。本剤の血漿中濃度が高くなり副作用が発現しやすくなるおそれがある。[7.、9.8.1、16.6.1、17.1.6参照]

  • 9.5 妊婦

    • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で胎盤通過性が報告されている。

  • 9.6 授乳婦

    • 治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。

  • 9.7 小児等

    • 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

  • 9.8 高齢者

    • 9.8.1

       クレアチニンクリアランス値を参考に投与量、投与間隔を調節するなど慎重に投与すること。腎機能が低下していることが多い。[7.、9.2、16.6.3参照]

    • 9.8.2

       めまい、傾眠、意識消失等により転倒し骨折等を起こすおそれがある。[11.1.1参照]

過量投与

  • 13.1 症状

    • 線維筋痛症患者を対象とした海外臨床試験注)において、1日60mgまでの過量投与例が報告されている。過量投与時にみられた症状は、多幸気分、構語障害、頭痛、嚥下障害、関節炎、関節腫脹、無力症であった。

  • 13.2 処置

    • 本剤は血液透析により15.3%が除去される。[16.6.1参照]

  • 注)本剤の効能又は効果は神経障害性疼痛である。

適用上の注意

  • 14.1 薬剤交付時の注意

    • PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他の注意

  • 15.1 臨床使用に基づく情報

    • 15.1.1

       日本を含むアジアで実施した国際共同プラセボ対照試験において、自殺関連有害事象が本剤投与群

      1,378例中5例(0.36%:自殺既遂1例、自殺念慮4例)

      、プラセボ群

      869例中4例(0.46%:自殺念慮4例)

      に認められた。

    • 15.1.2

       日本を含むアジアで実施した国際共同プラセボ対照試験において、死亡例が

      本剤投与群1,378例中3例(0.22%)

      で報告され、プラセボ群

      869例

      では報告はなかった。

取扱上の注意

  • 開封後、吸湿により錠剤表面に微細なくぼみが見られることがある。

相互作用

相互作用序文

  • ミロガバリンは主として腎からの糸球体ろ過及び尿細管分泌により排泄される。ミロガバリンの分泌に関わるトランスポーターは、有機アニオントランスポーター(OAT)1、OAT3、有機カチオントランスポーター(OCT)2、H/有機カチオンアンチポーター(MATE)1及びMATE2-Kである。また、UDPグルクロン酸転移酵素(UGT)による代謝も受ける。

薬物代謝酵素用語

有機アニオントランスポーター(OAT)1

薬物代謝酵素用語

有機アニオントランスポーター(OAT)3

薬物代謝酵素用語

有機カチオントランスポーター(OCT)2

薬物代謝酵素用語

H+/有機カチオンアンチポーター(MATE)1

薬物代謝酵素用語

H+/有機カチオンアンチポーター(MATE)2-K

薬物代謝酵素用語

UDPグルクロン酸転移酵素(UGT)

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
プロベネシド[16.7.1参照] 本剤の作用が増強するおそれがある。 プロベネシドのOAT1、OAT3及びUGTの阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇すると考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
シメチジン[16.7.1参照] 本剤の作用が増強するおそれがある。 シメチジンのMATE1及びMATE2-Kの阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇すると考えられる。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ロラゼパムアルコール(飲酒)[16.7.1参照] 注意力、平衡機能の低下を増強するおそれがある。 相互に中枢神経抑制作用を増強すると考えられる。

副作用

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 11.1.1 めまい(頻度不明)、傾眠(頻度不明)、意識消失(0.1%未満)

    • 転倒し骨折等を起こすおそれがある。異常が認められた場合には投与を中止又は減量するなど適切な処置を行うこと。[8.1、9.8.2参照]

  • 11.1.2 肝機能障害(頻度不明)

    • AST、ALT上昇等の肝機能障害があらわれることがある。全身倦怠感や食欲不振等の初期症状を含む異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上 5%未満 頻度不明
精神神経系 傾眠、浮動性めまい 体位性めまい、不眠症、意識消失、頭痛、振戦、感覚鈍麻 記憶障害、健忘、構語障害、幻覚、譫妄
霧視
血液 好酸球数増加
循環器 起立性低血圧、高血圧
消化器 便秘、腹部膨満、口内乾燥、胃炎、嘔吐、食欲亢進、食欲減退、上腹部痛、胃食道逆流性疾患 下痢、腹部不快感
肝臓 肝酵素上昇
泌尿器 尿失禁、頻尿、排尿困難、尿閉
皮膚 発疹 蕁麻疹、紅斑、そう痒症
その他 浮腫 体重増加、歩行障害、異常感、回転性めまい、口渇、顔面浮腫、転倒、糖尿病(HbA1c上昇、血糖値上昇)、倦怠感、血中CK上昇、眼瞼浮腫、筋力低下、離脱症候群 無力症

薬価

タリージェ錠2.5mg 72.9円/錠
タリージェ錠5mg 100.4円/錠
タリージェ錠10mg 138.8円/錠
タリージェ錠15mg 168円/錠

評価サマリー

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使いやすさ

投稿日: 2022/03/19 参考率: 93%(14人/15人)

麻酔科/70代/処方経験あり

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