本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
○
○がん化学療法後に増悪した
<
エンコラフェニブとの併用において、通常、成人にはビニメチニブとして1回45mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
<がん化学療法後に増悪した
エンコラフェニブ及びセツキシマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはビニメチニブとして1回45mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
8.1 重篤な眼障害が報告されているので、定期的に眼の異常の有無を確認すること。また、眼の異常が認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること。[11.1.1参照]
8.2 肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を確認すること。[11.1.3参照]
8.3 心機能障害があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び本剤投与中は適宜心機能検査(心エコー等)を行い、患者の状態(左室駆出率(LVEF)の変動を含む)を確認すること。[9.1.1、11.1.2参照]
8.4 横紋筋融解症があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的にCK、クレアチニン等の検査を行い、筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等に十分注意すること。[11.1.4参照]
8.5 高血圧クリーゼがあらわれることがあるので、血圧の推移等に十分注意して投与すること。[11.1.5参照]
8.6 腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.7参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 心疾患又はその既往歴のある患者
症状が悪化するおそれがある。[8.3、11.1.2参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 中等度以上の肝機能障害のある患者
本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。本剤の血中濃度が上昇するとの報告がある。[16.6.1参照]
9.4 生殖能を有する者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットを用いた動物試験において臨床曝露量の10倍に相当する用量から胎児体重の低値及び骨化遅延、ウサギを用いた動物試験において臨床曝露量の1.4倍に相当する用量から流産、着床後胚損失率の増加、生存胎児数の減少及び胎児体重の低値、1.9倍に相当する用量で催奇形性(心室中隔欠損及び血管異常)が認められた。[9.4参照]
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。乳汁移行に関するデータはないが、本剤はBCRPの基質であるため、乳汁移行の可能性がある。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
15.2 非臨床試験に基づく情報
15.2.1 ラットにおいて、臨床曝露量の4.4倍に相当する用量から血中リンの高値を伴う諸臓器(腺胃、下垂体等)の鉱質沈着が認められた。
15.2.2
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 眼障害
網膜障害(
11.1.2 心機能障害
左室機能不全(0.7%)、駆出率減少(
11.1.3 肝機能障害
AST(5.3%)、ALT(
11.1.4 横紋筋融解症(0.2%)[8.4参照]
11.1.5 高血圧(
11.1.6 出血
消化管出血(
11.1.7 腫瘍崩壊症候群(頻度不明)
異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。[8.6参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 5%以上 | 5%未満 | |
| 血液及びリンパ系障害 | 貧血 | リンパ球減少、好中球減少 |
| 心臓障害 | 動悸、期外収縮、僧帽弁閉鎖不全症 | |
| 耳及び迷路障害 | 耳鳴、回転性めまい | |
| 眼障害 | 霧視 | 眼瞼炎、色視症、眼乾燥、眼の障害、眼刺激、羞明、硝子体浮遊物、変視症、視力障害、結膜炎 |
| 胃腸障害 | 下痢( |
腹部不快感、腹部膨満、大腸炎、口内乾燥、消化不良、鼓腸、胃食道逆流性疾患、膵炎、アミラーゼ増加 |
| 全身障害 | 疲労( |
悪寒、冷感、インフルエンザ様疾患、浮腫(末梢性浮腫等)、末梢腫脹、全身健康状態低下、乾燥症、倦怠感 |
| 免疫系障害 | 過敏症 | |
| 感染症及び寄生虫症 | 毛包炎、爪真菌症、咽頭炎、ヘルペス感染、カンジダ感染、胃腸炎 | |
| 代謝及び栄養障害 | 食欲減退 | 高コレステロール血症、血中リン減少、高カリウム血症、高トリグリセリド血症、高尿酸血症、低アルブミン血症、リパーゼ増加、低ナトリウム血症 |
| 筋骨格系及び結合組織障害 | 関節痛、筋痙縮、筋肉痛、血中CK増加 | 関節炎、背部痛、筋力低下、成長痛、筋骨格痛、四肢痛、頚部痛、四肢不快感 |
| 精神・神経系障害 | 味覚異常、頭痛 | 顔面麻痺、視野欠損、不安、不眠症、睡眠障害、異常感覚、錯感覚、失神、傾眠、末梢性ニューロパチー、浮動性めまい、嗜眠 |
| 腎及び尿路障害 | 頻尿、急性腎障害 | |
| 呼吸器、胸郭及び縦隔障害 | 咳嗽、呼吸困難、胸水 | |
| 皮膚及び皮下組織障害 | ざ瘡様皮膚炎( |
皮膚炎、毛髪障害、毛質異常、多汗症、寝汗、光線過敏性反応、蕁麻疹、尋常性白斑、皮膚腫瘤、皮膚色素減少、皮膚色素過剰、脂肪織炎、紅斑、掌蹠角皮症、皮膚剥脱 |
| 血管障害 | 低血圧、ほてり | |
| その他 | 体重減少、体重増加、アクロコルドン、メラノサイト性母斑、脂漏性角化症、乳頭腫、扁平上皮癌 |
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