ガザイバ点滴静注1000mg

抗悪性腫瘍剤 ヒト化抗CD20モノクローナル抗体

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リスト同薬効薬剤
一般名 オビヌツズマブ(遺伝子組換え)
製造/販売 中外製薬 / 日本新薬
剤形/規格
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警告

  • 本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分に対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して、十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与すること。

禁忌

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • ○CD20陽性の濾胞性リンパ腫

  • ○CD20陽性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)

用法・容量

  • <CD20陽性の濾胞性リンパ腫>

    • 通常、成人には、オビヌツズマブ(遺伝子組換え)として1日1回1000mgを点滴静注する。導入療法は、以下のサイクル期間及び投与サイクル数とし、1サイクル目は1、8、15日目、2サイクル目以降は1日目に投与する。維持療法では、単独投与により2カ月に1回、最長2年間、投与を繰り返す。

      • ○シクロホスファミド水和物、ドキソルビシン塩酸塩、ビンクリスチン硫酸塩及びプレドニゾロン又はメチルプレドニゾロン併用の場合

        • 3週間を1サイクルとし、8サイクル

      • ○シクロホスファミド水和物、ビンクリスチン硫酸塩及びプレドニゾロン又はメチルプレドニゾロン併用の場合

        • 3週間を1サイクルとし、8サイクル

      • ○ベンダムスチン塩酸塩併用の場合

        • 4週間を1サイクルとし、6サイクル

  • <CD20陽性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)>

    • アカラブルチニブとの併用において、通常、成人には、オビヌツズマブ(遺伝子組換え)として、アカラブルチニブとの併用での1サイクル目の1日目に100mg、2日目に900mg、8日目及び15日目に1000mg、2サイクル目以降は1日目に1000mgを点滴静注する。28日間を1サイクルとし、最大で6サイクル投与を繰り返す。

注意事項

重要な基本的注意

  • 8.1 B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれることがあるので、本剤投与に先立って肝炎ウイルス感染の有無を確認し、本剤投与前に適切な処置を行うこと。[9.1.2、11.1.6参照]

  • 8.2 好中球減少、発熱性好中球減少、白血球減少があらわれることがあるので、本剤の治療開始前、治療期間中及び治療終了後は定期的に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。また、本剤の投与にあたっては、G-CSF製剤の適切な使用に関しても考慮すること。[9.1.5、11.1.3参照]

  • 8.3 血小板減少があらわれることがあるので、患者の状態を注意深く観察し、また頻回に血液検査を行うこと。[9.1.5、11.1.4参照]

  • 8.4 腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.2参照]

  • 8.5 間質性肺疾患があらわれることがあるので、咳嗽、呼吸困難、発熱等の臨床症状を十分に観察すること。[11.1.10参照]

慎重投与

  • 9.1 合併症・既往歴等のある患者

    • 9.1.1 感染症を合併している又は再発性感染症の既往歴を有する患者

      • 免疫抑制作用により感染症を悪化させる又は再発させるおそれがある。[11.1.5参照]

    • 9.1.2 肝炎ウイルスの感染又は既往を有する患者

      • 本剤の治療期間中及び治療終了後は、継続して肝機能検査や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)において、B型肝炎ウイルスの再活性化により肝炎があらわれるおそれがある。[8.1、11.1.6参照]

    • 9.1.3 心機能障害のある患者又はその既往歴のある患者

      • 投与中又は投与後に不整脈、狭心症等を悪化又は再発させるおそれがある。[11.1.8参照]

    • 9.1.4 肺機能障害のある患者又はその既往歴のある患者

      • 投与中又は投与直後に気管支攣縮や低酸素症を伴う急性の呼吸器障害があらわれ、肺機能を悪化させるおそれがある。[11.1.1参照]

    • 9.1.5 重篤な骨髄機能低下のある患者

      • 好中球減少及び血小板減少を増悪させ重篤化させるおそれがある。[8.2、8.3、11.1.3、11.1.4参照]

    • 9.1.6 腫瘍量の多い患者

      • Infusion reactionがあらわれ、重篤化させるおそれがある。[11.1.1参照]

  • 9.4 生殖能を有する者

    • 妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後一定期間は、適切な避妊を行うよう指導すること。[9.5参照]

  • 9.5 妊婦

    • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物試験(カニクイザル)において、出生児でBリンパ球数の枯渇が認められている。また、ヒトIgGは胎盤関門を通過することが知られている。[9.4参照]

  • 9.6 授乳婦

    • 治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物試験(カニクイザル)において、乳汁への移行が報告されている。ヒトでの乳汁移行を検討したデータはない。

  • 9.7 小児等

    • 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

  • 9.8 高齢者

    • 患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。臨床試験において、高齢者に重篤な副作用の発現率が高い傾向が認められている。

適用上の注意

  • 14.1 薬剤調製時の注意

    • 14.1.1 本剤の投与時にはバイアルから必要量を抜き取り、日局生理食塩液で希釈して以下の総液量とすること。希釈液として日局生理食塩液以外は使用しないこと。

      • 1回投与量 抜き取り量 希釈後の総液量
        100mg 4mL 100mL
        900mg 36mL 250mL
        1000mg 40mL 250mL

    • 14.1.2 調製時は静かに転倒混和すること。

    • 14.1.3 用時調製し、調製後は速やかに使用すること。

    • 14.1.4 やむを得ず、調製後速やかに使用せず希釈液を保存する場合は、2〜8℃で保存し、調製の翌日までに使用すること。

  • 14.2 薬剤投与時の注意

    • 14.2.1 他剤との混注をしないこと。

    • 14.2.2 0.2又は0.22μmのインラインフィルターを使用すること。

その他の注意

  • 15.1 臨床使用に基づく情報

    • 臨床試験において、本剤に対する抗体の産生が報告されている。

取扱上の注意

  • 外箱開封後は遮光して保存すること。

相互作用

併用注意

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
生ワクチン又は弱毒生ワクチン 接種した生ワクチンの原病に基づく症状が発現した場合には適切な処置を行う。 本剤のBリンパ球傷害作用により発病するおそれがある。
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
降圧剤 一過性の血圧下降があらわれることがある。 血圧下降を増強させるおそれがある。

副作用

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 11.1.1 Infusion reaction(51.9%)

    • アナフィラキシー、血圧低下、悪心、悪寒、気管支痙攣、咽頭・咽喉刺激感、喘鳴、喉頭浮腫、心房細動、頻脈、過敏症等を含むinfusion reactionがあらわれることがあり、初回投与時の本剤投与中又は投与開始後24時間以内に多く認められているが、それ以降や、2回目投与以降の本剤投与時にも認められている。抗ヒスタミン剤、解熱鎮痛剤、副腎皮質ホルモン剤の前投与を行った患者においても重度なinfusion reactionが発現したとの報告がある。異常が認められた場合には投与中断、中止、投与速度の変更等の対応を行い、適切な処置(抗ヒスタミン剤、解熱鎮痛剤、副腎皮質ホルモン剤の投与等)を行うこと。[9.1.4、9.1.6参照]

  • 11.1.2 腫瘍崩壊症候群(0.9%)

    • 異常が認められた場合は本剤の投与を中止し、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。[8.4参照]

  • 11.1.3 好中球減少、白血球減少

    • 好中球減少(42.2%)、発熱性好中球減少(5.3%)、白血球減少(8.1%)があらわれることがあり、好中球減少については、遷延する例や本剤の投与終了から4週間以上経過して発現する例も報告されている。[8.2、9.1.5参照]

  • 11.1.4 血小板減少(11.9%)

    • 血小板減少(本剤投与中又は投与後24時間以内に発現する血小板減少を含む)があらわれることがあり、初回サイクルで多く報告されている。また、出血により死亡に至る可能性がある。異常が認められた場合には血小板輸血や本剤の休薬等の適切な処置を行うとともに、回復するまで定期的に血液検査を実施すること。[8.3、9.1.5参照]

  • 11.1.5 感染症(29.0%)

    • 細菌、真菌、あるいはウイルスによる感染症(敗血症、肺炎等)があらわれ、死亡に至った例も報告されているので、本剤の治療期間中及び治療終了後は患者の状態を十分に観察すること。[9.1.1参照]

  • 11.1.6 B型肝炎ウイルスの再活性化による劇症肝炎、肝炎の増悪(頻度不明)

    • 死亡に至る可能性もある。異常が認められた場合には、直ちに抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行うこと。[8.1、9.1.2参照]

  • 11.1.7 進行性多巣性白質脳症(PML)(0.1%)

    • 本剤の治療期間中及び治療終了後は患者の状態を十分に観察し、意識障害、認知障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、言語障害等の症状があらわれた場合には、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。またPMLと診断された場合は、以降本剤を再投与しないこと。

  • 11.1.8 心障害(頻度不明)

    • 不整脈(心房細動等)、狭心症、心筋梗塞、心不全等があらわれ、死亡に至った例も報告されている。[9.1.3参照]

  • 11.1.9 消化管穿孔(0.1%)

  • 11.1.10 間質性肺疾患(0.4%)

    • 異常が認められた場合には、胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。間質性肺疾患が疑われた場合には、本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.5参照]

その他の副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

10%以上 2%以上10%未満 2%未満 頻度不明
皮膚 脱毛症、発疹、そう痒症、帯状疱疹、潮紅、紅斑、皮膚乾燥 蕁麻疹、多汗症、点状出血、皮膚炎、湿疹、寝汗
結膜炎、眼充血
肝臓 ALT上昇、AST上昇
血液 貧血、リンパ球数減少 静脈炎、血栓性静脈炎、静脈障害 リンパ節痛
消化器 悪心(37.5%)、便秘、嘔吐、下痢 腹痛、口内炎、消化不良 口腔内潰瘍、口内乾燥、胃腸炎、歯周炎、痔核 大腸炎
循環器 低血圧、高血圧 頻脈、徐脈、動悸
呼吸器 呼吸困難、咳嗽、口腔咽頭痛、咽頭異常感覚、低酸素症 鼻閉、鼻漏
精神神経系 末梢性ニューロパチー、頭痛 味覚障害、錯感覚、浮動性めまい、不眠症 嗜眠、味覚異常、うつ病
その他 疲労(24.3%)、発熱、悪寒 食欲減退、関節痛、無力症、粘膜の炎症、倦怠感、胸部不快感、四肢痛、筋肉痛、挫傷、血中尿酸増加、浮腫 背部痛、腫脹、体重減少、胸痛、低カリウム血症、低γグロブリン血症、筋痙縮、頻尿、血中クレアチニン増加、疼痛、注射部位疼痛、糖尿病、排尿困難、尿失禁、骨痛

薬価

ガザイバ点滴静注1000mg 458799円/瓶

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