血液凝固第VIII因子欠乏患者に対し、血漿中の血液凝固第VIII因子を補い、その出血傾向を抑制する。
本剤を添付の溶解液5mLで溶解し、緩徐に静脈内注射又は点滴注入する。なお、10mL/分を超えない速度で注入すること。用量は、通常、1回体重1kg当たり10〜30国際単位を投与するが、症状に応じて適宜増減する。
が起こる可能性があるので、観察を十分に行うこと。
患者の血中に血液凝固第VIII因子に対するインヒビターが発生するおそれがある。特に、血液凝固第VIII因子製剤による補充療法開始後、投与回数が少ない時期(補充療法開始後の比較的早期)や短期間に集中して補充療法を受けた時期にインヒビターが発生しやすいことが知られている。本剤を投与しても予想した止血効果が得られない場合には、インヒビターの発生を疑い、回収率やインヒビターの検査を行うなど注意深く対応し、適切な処置を行うこと。
マウスモノクローナル抗体により精製した生物学的製剤又はハムスター細胞由来の生物学的製剤に過敏症の既往歴のある患者
第VIII因子製剤に過敏症の既往歴のある患者
調製時
添付の溶解液以外は使用しないこと。
他の製剤と混注しないこと。
使用後の残液は細菌汚染のおそれがあるので使用しないこと。
溶解した液を注射器に移す場合、ろ過網のあるセットを用いること。
投与時
溶解時に沈殿の認められるもの又は混濁しているものは使用してはならない。
一度溶解したものは室温にて3時間以内に使用すること。
家庭療法時
子供の手の届かないところへ保管すること。
使用済の医療機器等の処理については、主治医の指示に従うこと。
患者が家庭で保管する場合において、冷蔵庫内で保存することが望ましいが、室温で保存することもできる。室温に保存した場合には、使用期限を超えない範囲で6カ月以内に使用し、再び冷蔵庫に戻さないように指導すること。
本剤はvon Willebrand因子を含んでいない。
[記録の保存]
本剤は特定生物由来製品ではないが、血液製剤代替医薬品であることから、本剤を投与又は処方した場合は、医薬品名(販売名)、製造番号、投与又は処方した日、投与又は処方を受けた患者の氏名、住所等を記録し、少なくとも20年間保存すること。
承認時
海外臨床試験を含む対象208例(国内15例、海外193例)中20例(国内3例、海外17例)(9.6%)に臨床検査値の変動を含む41件の副作用が報告された。その主なものは頭痛(1.9%)、浮動性めまい(1.4%)、ほてり(1.0%)及びそう痒症(1.0%)であった。また、海外において、市販後にアナフィラキシー、疲労、鼻咽頭炎、抗第VIII因子抗体陽性、抗リン脂質抗体陽性、蕁麻疹、紅斑、斑状皮疹及び潮紅が報告された。
再審査終了時
血液凝固第VIII因子製剤による治療歴のある患者における使用成績調査では、352例中13例(3.7%)に22件の副作用が報告され、主な副作用は第VIII因子抑制4例(1.1%)であった。治療歴のない患者を対象とした特定使用成績調査では114例中23例(20.2%)に31件の副作用が報告され、主な副作用は第VIII因子抑制21例(18.4%)であった。
アナフィラキシー(頻度不明)
呼吸困難、チアノーゼ、蒼白等のアナフィラキシーを起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
1%以上 | 1%未満 | 頻度不明 | |
胃腸障害 | 上腹部痛、下痢、悪心 | ||
一般・全身障害および投与部位の状態 | 胸痛、異常感、発熱、悪寒 | 疲労、倦怠感、注射部位反応 | |
肝胆道系障害 | ALT上昇 | ||
感染症および寄生虫症 | 鼻咽頭炎 | ||
傷害、中毒および処置合併症 | 処置後局所反応、処置後出血、処置後合併症 | ||
臨床検査 | 凝固第VIII因子量減少、ヘマトクリット減少、単球数増加、臨床検査異常 | 抗リン脂質抗体陽性、抗第VIII因子抗体陽性 | |
神経系障害 | 浮動性めまい、頭痛 | 味覚異常、片頭痛、記憶障害、振戦 | |
呼吸器、胸郭および縦隔障害 | 呼吸困難 | ||
皮膚および皮下組織障害 | そう痒症 | 多汗症 | 蕁麻疹、紅斑、斑状皮疹 |
血管障害 | ほてり | 血腫、リンパ管炎、蒼白 | 潮紅 |
アドベイト静注用3000 204632円/瓶
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