2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある患者[9.5参照]
<適応菌種>
皮膚糸状菌(トリコフィトン属)
<適応症>
爪白癬
通常、成人には1日1回1カプセル(ラブコナゾールとして100mg)を12週間経口投与する。
8.1 本剤の投与により肝機能障害があらわれることがあるので、肝機能検査を行うなど観察を十分に行うこと。[9.3、11.1.1、16.6.1参照]
8.2 本剤投与開始にあたっては、あらかじめワルファリン服用の有無を確認し、ワルファリンと併用する場合は、プロトロンビン時間測定及びトロンボテストの回数を増やすなど慎重に投与すること。[10.2参照]
8.3 本剤投与終了後は、爪の伸長期間を考慮して経過観察を行うこと。
9.3 肝機能障害患者
肝機能障害を悪化させるおそれがある。[8.1、11.1.1、16.6.1参照]
9.4 生殖能を有する者
妊娠可能な女性には、本剤投与中及び投与終了後3カ月間は適切な避妊を行うよう指導すること。[9.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないこと。動物実験(ラット又はウサギ)で、臨床曝露量(ラブコナゾールとして)を下回る曝露量から胚・胎児に骨格形成への影響(骨格変異、骨化遅延、骨化不全等)
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている
9.7 小児等
小児等に対する臨床試験は実施していない。
14.1 薬剤交付時の注意
患者に対し、次の点に注意するよう指導すること。
・PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指示すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
・本剤は吸湿性があるので、服用直前にPTPシートから取り出すこと。
湿気を避けて室温保存すること。
ラブコナゾールはCYP3Aを中程度阻害する。[16.7.1、6.7.2参照]
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| CYP3Aにより主に代謝される薬剤シンバスタチンミダゾラムアゼルニジピン等[16.7.1、16.7.2参照] | これらの薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。 | ラブコナゾールのCYP3Aに対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| ワルファリン[8.2参照] | ワルファリンの作用が増強し、著しいINR上昇があらわれることがある。 | アゾール系抗真菌剤でINR上昇が報告されている。 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと
11.1.1 肝機能障害(頻度不明)[8.1、9.3、16.6.1参照]
11.1.2 多形紅斑(頻度不明)
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと
| 10%以上 | 1〜10%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
| 消化器 | 腹部不快感、便秘 | 消化不良、腹部膨満、上腹部痛、びらん性胃炎 | 悪心、嘔吐、下痢、食欲不振、口渇 | |
| 肝臓 | γ-GTP増加 | ALT増加、AST増加、血中Al-P増加 | 血中LDH増加 | |
| 腎臓 | 血中クレアチニン増加 | |||
| 皮膚 | 円形脱毛症、皮脂欠乏性湿疹、痒疹 | 発疹、湿疹、紅斑、そう痒 | ||
| 臨床検査 | 白血球数減少、白血球数増加、赤血球数減少、ヘモグロビン減少 | CK増加 | ||
| その他 | 口角口唇炎 | 膀胱炎、高尿酸血症 | 倦怠感、めまい、頭痛 |
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