−抗悪性腫瘍剤−ヒト化抗ヒトPD-1モノクローナル抗体
| 一般名 |
ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)
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| 製造/販売 | MSD |
| 剤形/規格 |
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1.1 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に本剤の有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
1.2 間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った症例も報告されているので、初期症状(息切れ、呼吸困難、咳嗽等)の確認及び胸部X線検査の実施等、観察を十分に行うこと。また、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.2、9.1.2、11.1.1参照]
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
○悪性黒色腫
○切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
○再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫
○がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌
○がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)
<悪性黒色腫>
通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを3週間間隔で30分間かけて点滴静注する。ただし、術後補助療法の場合は、投与期間は12ヵ月間までとする。
通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを3週間間隔で30分間かけて点滴静注する。
8.1 本剤のT細胞活性化作用により、過度の免疫反応に起因すると考えられる様々な疾患や病態があらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、過度の免疫反応による副作用の発現を考慮し、適切な鑑別診断を行うこと。過度の免疫反応による副作用が疑われる場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等を考慮すること。また、本剤投与終了後に重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤投与終了後も観察を十分に行うこと。
8.2 間質性肺疾患があらわれることがあるので、初期症状(息切れ、呼吸困難、咳嗽等)の確認及び胸部X線検査の実施等、観察を十分に行うこと。また、必要に応じて胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。[1.2、9.1.2、11.1.1参照]
8.5 1型糖尿病があらわれることがあるので、口渇、悪心、嘔吐等の症状の発現や血糖値の上昇に十分注意すること。[11.1.10参照]
8.6 腎障害があらわれることがあるので、腎機能検査を定期的に行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.11参照]
8.7 筋炎、横紋筋融解症があらわれることがあるので、筋力低下、筋肉痛、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等の観察を十分に行うこと。[11.1.13参照]
8.8 重症筋無力症があらわれることがあるので、筋力低下、眼瞼下垂、呼吸困難、嚥下障害等の観察を十分に行うこと。[11.1.14参照]
8.9 心筋炎があらわれることがあるので、胸痛、CK上昇、心電図異常等の観察を十分に行うこと。[11.1.15参照]
8.10 ぶどう膜炎(虹彩炎及び虹彩毛様体炎を含む)等の重篤な眼障害があらわれることがあるので、眼の異常の有無を定期的に確認すること。また、眼の異常が認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること。[11.2参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 自己免疫疾患の合併又は慢性的若しくは再発性の自己免疫疾患の既往歴のある患者
免疫関連の副作用が発現又は増悪するおそれがある。
9.1.2 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者
間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがある。[1.2、8.2、11.1.1参照]
9.1.3 臓器移植歴(造血幹細胞移植歴を含む)のある患者
本剤の投与により移植臓器に対する拒絶反応又は移植片対宿主病が発現するおそれがある。
9.1.4 結核の感染又は既往を有する患者
結核を発症するおそれがある。[11.1.19参照]
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある女性には、本剤の投与中及び本剤投与後一定期間、適切な避妊法を用いるよう指導すること。[9.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施されていない。妊娠マウスに抗PD-1抗体又は抗PD-L1抗体を投与すると、流産率が増加することが報告されていることから、妊娠中の女性に対する本剤の投与は、胎児に対して有害な影響を及ぼす可能性がある。また、ヒトIgGは母体から胎児へ移行することが知られている。[9.4参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト母乳中への移行に関するデータはないが、ヒトIgGは母乳中に移行することが知られている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
14.1 薬剤調製前の注意
14.1.1 凍結を避け、バイアルを振盪しないこと。
14.1.2 バイアルを常温に戻し、希釈前に保存する場合には、遮光で、25℃以下で24時間以内に使用すること。[20.参照]
14.1.3 投与前に、粒子状物質や変色の有無を目視により確認すること。微粒子が認められる場合には、廃棄すること。
14.2 薬剤調製時の注意
14.2.1 必要量(20mgバイアルの場合は0.8mL以内、100mgバイアルの場合は4mL以内)をバイアルから抜き取り、日局生理食塩液又は日局5%ブドウ糖注射液の点滴バッグに注入し、最終濃度を1〜10mg/mLとする。点滴バッグをゆっくり反転させて混和すること。バイアル中の残液は廃棄すること。
14.2.2 希釈液は凍結させないこと。
14.2.3 本剤は保存料を含まない。希釈液をすぐに使用せず保管する場合には、25℃以下で6時間以内又は2〜8℃で合計24時間以内に使用すること。希釈液を冷所保存した場合には、投与前に点滴バッグを常温に戻すこと。
14.3 薬剤投与時の注意
14.3.1 本剤は、インラインフィルター(0.2〜5μm)を使用すること。
14.3.2 同一の点滴ラインを使用して他の薬剤を併用同時投与しないこと。
15.1 臨床使用に基づく情報
15.1.1 国内外の臨床試験において、本剤に対する抗体の産生が報告されている。
15.1.2 臨床試験において、本剤による治療後に同種造血幹細胞移植が実施された症例で、重篤な移植片対宿主病等の移植関連合併症が認められた。
外箱開封後は遮光して保存すること。[14.1.2参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
11.1.3 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満)、多形紅斑(0.1%)
11.1.4 類天疱瘡(0.1%未満)
水疱、びらん等が認められた場合には、皮膚科医と相談すること。
11.1.12 膵炎(0.3%)
11.1.15 心筋炎(0.1%)[8.9参照]
11.1.16 脳炎(0.1%未満)、髄膜炎(0.1%)
11.1.17 重篤な血液障害
免疫性血小板減少性紫斑病(頻度不明)、溶血性貧血(頻度不明)、赤芽球癆(頻度不明)、無顆粒球症(頻度不明)等の重篤な血液障害があらわれることがある。
11.1.18 血球貪食症候群(頻度不明)
11.1.19 結核(頻度不明)[9.1.4参照]
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
| 10%以上 | 1〜10%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
| 血液及びリンパ系障害 | 貧血 | 好中球減少、血小板減少、白血球減少、リンパ球減少、発熱性好中球減少症 | 好酸球増加症 | |
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| 内分泌障害 | 血中TSH増加 | 血中TSH減少 | ||
| 眼障害 | 流涙増加、眼乾燥 | 霧視、ぶどう膜炎注)、虹彩毛様体炎注)、虹彩炎注) | フォークト・小柳・原田症候群 | |
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| 一般・全身障害及び投与部位の状態 | 疲労 | 無力症、発熱、粘膜の炎症、末梢性浮腫、倦怠感、悪寒、インフルエンザ様疾患 | 胸痛、疼痛 | |
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| 筋骨格系及び結合組織障害 | 関節痛、筋肉痛、四肢痛、背部痛、筋痙縮 | 筋骨格痛、関節炎、筋力低下、骨痛、筋骨格硬直 | ||
| 精神・神経障害 | 味覚異常、頭痛、浮動性めまい、末梢性感覚ニューロパチー、錯感覚 | 不眠症、嗜眠 | ||
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| 血管障害 | 高血圧 | ほてり、潮紅 | ||
| その他 | 体重減少 | 体重増加、サルコイドーシス |
注)[8.10参照]
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