メキニスト錠0.5mg 他

抗悪性腫瘍剤

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リスト同薬効薬剤
一般名 トラメチニブジメチルスルホキシド付加物
製造/販売 ノバルティスファーマ
剤形/規格
  • メキニスト錠0.5mg
  • メキニスト錠2mg

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警告

  • 1.1 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。

禁忌

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • BRAF遺伝子変異を有する悪性黒色腫

  • BRAF遺伝子変異を有する切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌

  • ○標準的な治療が困難なBRAF遺伝子変異を有する進行・再発の固形腫瘍(結腸・直腸癌を除く)

  • BRAF遺伝子変異を有する再発又は難治性の有毛細胞白血病

用法・容量

  • <悪性黒色腫>

    • ダブラフェニブとの併用において、通常、成人にはトラメチニブとして2mgを1日1回、空腹時に経口投与する。ただし、術後補助療法の場合には、投与期間は12ヵ月間までとする。なお、患者の状態により適宜減量する。

  • <非小細胞肺癌、有毛細胞白血病>

    • ダブラフェニブとの併用において、通常、成人にはトラメチニブとして2mgを1日1回、空腹時に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

  • <固形腫瘍>

    • ダブラフェニブとの併用において、通常、トラメチニブとして以下の用量を1日1回、空腹時に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

      • ・成人には、2mg

      • ・小児には、体重に合わせて次の用量

        • 体重 26kg以上38kg未満 38kg以上51kg未満 51kg以上
          投与量 1mg 1.5mg 2mg

注意事項

重要な基本的注意

  • 8.1 心障害があらわれることがあるので、本剤投与開始前には、患者の心機能を確認すること。本剤投与中は適宜心機能検査(心エコー等)を行い、患者の状態(左室駆出率(LVEF)の変動を含む)を十分に観察すること。[9.1.1、11.1.1参照]

  • 8.2 網膜静脈閉塞、網膜色素上皮剥離、網膜剥離等の重篤な眼障害が報告されているので、定期的に眼の異常の有無を確認すること。また、眼の異常が認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること。

  • 8.3 肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に肝機能検査を行うこと。[9.3.1、11.1.2参照]

  • 8.4 発熱が高頻度に認められ、重度の脱水、低血圧を伴う例も報告されているので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には減量、休薬や解熱剤の投与など適切な処置を行い、感染症等の有無を評価すること。解熱剤で効果が不十分な場合には、経口ステロイド剤の投与を検討すること。[7.3参照]

  • 8.5 横紋筋融解症があらわれることがあるので、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等に十分注意すること。[11.1.4参照]

慎重投与

  • 9.1 合併症・既往歴等のある患者

    • 9.1.1 心疾患又はその既往歴のある患者

      • 症状が悪化するおそれがある。[8.1、11.1.1参照]

  • 9.3 肝機能障害患者

    • 9.3.1 中等度以上の肝機能障害患者

      • 本剤の曝露量が増加する可能性がある。[8.3、11.1.2、16.6.1参照]

  • 9.4 生殖能を有する者

    • 妊娠可能な女性には、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。[9.5参照]

  • 9.5 妊婦

    • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。本剤を妊娠中に投与する場合、及び投与中に妊娠した場合には、胎児に対する危険性を患者に説明すること。動物実験では、ラットにおいて母動物の体重増加量の低値、着床後死亡率の高値傾向又は胎児体重の低値が0.094/0.031mg/kg/日(初回/2回目以降の投与量;臨床曝露量(AUC)の約0.3倍)以上の群でみられ、ウサギにおいて母動物の体重増加量の低値、流産、胎児体重の低値及び骨格異常の発現頻度の増加が0.077/0.0385mg/kg/日(臨床曝露量(AUC)の約0.1倍)以上の群で認められている。[9.4参照]

  • 9.6 授乳婦

    • 治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトの乳汁中への移行は不明である。

  • 9.7 小児等

    • <悪性黒色腫、非小細胞肺癌、有毛細胞白血病>

      • 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

    • <固形腫瘍>

      • 低出生体重児、新生児を対象とした臨床試験は実施していない。また、6歳未満の患者に対する本剤の用法及び用量について、十分な検討は行われていない。

  • 9.8 高齢者

    • 患者の状態を観察しながら注意して投与すること。一般に生理機能が低下している。

その他の注意

  • 15.2 非臨床試験に基づく情報

    • 15.2.1 ラットの0.016mg/kg/日(臨床曝露量(AUC)の約0.2倍)以上の群で卵胞嚢胞の増加及び黄体数の減少がみられたことから、受胎能に悪影響を及ぼす可能性が示唆された。

    • 15.2.2 マウスの0.25mg/kg/日(臨床曝露量(AUC)の約3倍)以上の群で心臓の病理組織学的変化を伴わない左室機能の低下並びに心拍数及び心重量の低値、ラットの1mg/kg/日(臨床曝露量(AUC)の約0.5〜0.8倍)群で血清リンの高値を伴う心筋の鉱質沈着及び壊死がみられた。

    • 15.2.3In vitro3T3 NRU光毒性試験において、本剤は光毒性を有する可能性が示唆された。

    • 15.2.4 幼若ラットの0.0125mg/kg/日/0.08mg/kg/日(生後7〜21日の投与量/生後22〜45日の投与量)(成人の臨床曝露量(AUC)の約0.3倍)以上の群で成長・発達(体重減少、骨長の短縮、腟開口の遅延)、骨(大腿骨一次海綿骨壊死等)等への影響がみられた。

取扱上の注意

  • 20.1 光及び湿気を避けるため、乾燥剤を同封した元の容器で保管すること。

  • 20.2 使用の都度密栓すること。

相互作用

副作用

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

  • 注1)、注2)、注3)

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 11.1.1 心障害

    • 心不全(0.1%、0.5%)、左室機能不全(0.2%、1.4%)、駆出率減少(5.9%、4.7%)等の重篤な心障害があらわれることがある。[8.1、9.1.1参照]

  • 11.1.2 肝機能障害

    • ALT(11.3%、4.3%)、AST(11.5%、5.2%)等の上昇を伴う肝機能障害があらわれることがある。[8.3、9.3.1参照]

  • 11.1.3 間質性肺疾患(0.1%、0.5%)

  • 11.1.4 横紋筋融解症(0.4%、頻度不明)[8.5参照]

  • 11.1.5 静脈血栓塞栓症(0.3%、頻度不明)

  • 11.1.6 脳血管障害

    • 脳出血(0.1%、頻度不明)、脳血管発作(いずれも頻度不明)等の脳血管障害があらわれることがある。

  • 注1)重大な副作用の発現頻度は、ダブラフェニブとの併用時、本剤単独投与時の順に記載した。

その他の副作用

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • ダブラフェニブとの併用時注2)

10%以上 1%〜10%未満 1%未満 頻度不明
感染症 毛包炎、膿疱性皮疹 蜂巣炎、尿路感染、上咽頭炎、爪囲炎
血液 好中球減少症、貧血、血小板減少症、白血球減少症
代謝 食欲減退、脱水、低ナトリウム血症、低リン血症、高血糖
神経系 頭痛 浮動性めまい
霧視、ぶどう膜炎、視力障害 網膜色素上皮剥離、眼窩周囲浮腫、網脈絡膜症、網膜剥離、視力低下 網膜静脈閉塞
心・血管 高血圧、低血圧、出血(鼻出血、歯肉出血等) リンパ浮腫、徐脈、QT/QTc間隔延長 心拍数減少
呼吸器 咳嗽、呼吸困難
消化器 悪心、下痢、嘔吐 便秘、腹痛、口内乾燥、口内炎 膵炎
肝胆道系 ALP増加、γ-GTP増加
皮膚 発疹、皮膚乾燥 そう痒症、ざ瘡様皮膚炎、紅斑、日光角化症、寝汗、過角化、脱毛症、手掌・足底発赤知覚不全症候群、皮膚病変、多汗症、脂肪織炎、皮膚亀裂、光線過敏症
筋骨格系 関節痛、筋肉痛 四肢痛、筋痙縮、血中CK増加
腎炎、腎不全、尿細管間質性腎炎、急性腎障害
全身 発熱(50.1%)、疲労、悪寒、無力症 末梢性浮腫、インフルエンザ様疾患、粘膜の炎症 顔面浮腫
その他 脂漏性角化症 乳頭腫、皮膚有棘細胞癌、アクロコルドン、新規の原発性悪性黒色腫、ケラトアカントーマ、ボーエン病、過敏症
  • 注2)ダブラフェニブとの併用時の副作用頻度は、臨床試験(MEK115306試験、MEK116513試験、F2301試験、E2201試験及びX2201試験)に基づき記載した。

  • 次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  • 本剤単独投与時注3)

10%以上 1%〜10%未満 1%未満 頻度不明
感染症 毛包炎、爪囲炎、膿疱性皮疹 蜂巣炎
血液 貧血
代謝 脱水
眼窩周囲浮腫、霧視 視力障害、視神経乳頭浮腫、網脈絡膜症、網膜剥離、視力低下 網膜静脈閉塞、網膜色素上皮剥離
心・血管 高血圧、リンパ浮腫、出血(鼻出血、歯肉出血等) 徐脈 心拍数減少、QT/QTc間隔延長
呼吸器 咳嗽、呼吸困難
消化器 下痢(33%)、悪心 嘔吐、便秘、腹痛、口内乾燥、口内炎 膵炎
肝胆道系 ALP増加
皮膚 発疹(56%)、ざ瘡様皮膚炎、皮膚乾燥、脱毛症 そう痒症、紅斑、手掌・足底発赤知覚不全症候群、皮膚亀裂、ひび・あかぎれ
筋骨格系 血中CK増加
全身 疲労、末梢性浮腫 発熱、顔面浮腫、粘膜の炎症、無力症
その他 過敏症
  • 注3)本剤単独投与時の副作用頻度は、海外臨床試験(MEK114267試験)に基づき記載した。

薬価

メキニスト錠0.5mg 7874.9円/錠
メキニスト錠2mg 29558.4円/錠

評価サマリー

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