シメチジンに対し過敏症の既往歴のある患者
○胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群、逆流性食道炎、上部消化管出血(消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍、出血性胃炎による)
○下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期
<胃潰瘍、十二指腸潰瘍>
通常、成人にはシメチジンとして1日800mgを2回(朝食後及び就寝前)に分割して経口投与する。また、1日量を4回(毎食後及び就寝前)に分割もしくは1回(就寝前)投与することもできる。なお、年齢、症状により適宜増減する。
<吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群、逆流性食道炎、上部消化管出血(消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍、出血性胃炎による)>
通常、成人にはシメチジンとして1日800mgを2回(朝食後及び就寝前)に分割して経口投与する。また、1日量を4回(毎食後及び就寝前)に分割して投与することもできる。なお、年齢、症状により適宜増減する。
ただし、上部消化管出血の場合には、通常注射剤で治療を開始し、内服可能となった後は経口投与に切り替える。
<下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期>
通常、成人にはシメチジンとして1日400mgを2回(朝食後及び就寝前)に分割して経口投与する。また、1日量を1回(就寝前)投与することもできる。なお、年齢、症状により適宜増減する。
血液像、肝機能、腎機能等に注意すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 薬物過敏症の既往歴のある患者
9.2 腎機能障害患者
本剤は、主として腎臓から排泄されるため、腎機能障害患者では血中濃度が持続する。[7.1、9.8、11.1.7、16.6.1参照]
9.3 肝機能障害患者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中に移行することが報告されている。[16.3.1参照]
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
減量するか投与間隔を延長するなど慎重に投与すること。高齢者では腎機能が低下していることが多いため、血中濃度が持続するおそれがある。[9.2参照]
13.1 症状
外国において、シメチジン20gから40gを投与後に意識喪失等の重篤な中枢神経症状が発現した症例、及び40g以上のシメチジンを単回経口服用した成人での死亡症例の報告がある。日本では1回50錠(10g)、外国では100錠(20g)までの過量投与の報告があるが、特に重大な影響はみられなかった。
13.2 処置
シメチジンは血液透析により除去される。[7.2、16.6.2参照]
15.1 臨床使用に基づく情報
本剤の投与が胃がんによる症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認のうえ投与すること。
15.2 非臨床試験に基づく情報
15.2.1 動物の毒性試験で弱い抗アンドロジェン作用に基づく前立腺及び精のう重量の減少が報告されている。
15.2.2 ラットに24ヵ月投与した毒性試験で良性の精巣の間細胞腫の発生が増加したとの報告がある。
光により、わずかに着色することがあるため、開封後は遮光して保存すること。
本剤は、肝薬物代謝酵素P-450を阻害する。特にCYP3A4とCYP2D6に対して強い阻害効果を有することが報告されている
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| 肝薬物代謝酵素P-450の活性低下により代謝、排泄が遅延する薬剤主な薬剤:クマリン系抗凝血剤ワルファリンベンゾジアゼピン系薬剤ジアゼパムトリアゾラムミダゾラム等抗てんかん剤フェニトインカルバマゼピン等抗うつ剤三環系抗うつ剤イミプラミン等パロキセチンβ-遮断剤プロプラノロールメトプロロールラベタロール等カルシウム拮抗剤ニフェジピン等抗不整脈剤リドカイン等キサンチン系薬剤テオフィリンアミノフィリン等 | これらの医薬品の血中濃度を高めることが報告されているので、これらの医薬品を減量するなど慎重に投与すること。 | 本剤が肝薬物代謝酵素P-450(CYP1A2、CYP2C9、CYP2D6、CYP3A4等)を阻害して、これらの医薬品の代謝、排泄を遅延させる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| プロカインアミド | これらの医薬品の血中濃度を高めることが報告されているので、これらの医薬品を減量するなど慎重に投与すること。 | 本剤が近位尿細管におけるプロカインアミドの輸送を阻害し、腎クリアランスを減少させる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
| エリスロマイシン | これらの医薬品の血中濃度を高めることが報告されているので、これらの医薬品を減量するなど慎重に投与すること。 | 機序不明 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
ショック、アナフィラキシー(全身発赤、呼吸困難等)があらわれることがある。
11.1.2 再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少(いずれも頻度不明)
初期症状として全身倦怠、脱力、皮下・粘膜下出血、発熱等がみられたら、その時点で血液検査を実施し、異常が認められた場合には直ちに投与を中止すること。
11.1.3 間質性腎炎、急性腎障害(いずれも頻度不明)
初期症状として発熱、腎機能検査値異常(BUN、クレアチニン上昇等)等が認められた場合には直ちに投与を中止すること。
11.1.4 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(いずれも頻度不明)
11.1.5 肝障害(頻度不明)
黄疸、また、AST、ALTの上昇等があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うこと。
11.1.6 房室ブロック等の心ブロック(頻度不明)
11.1.7 意識障害、痙攣(いずれも頻度不明)
特に腎機能障害患者においてあらわれやすいので、注意すること。[9.2参照]
発現頻度は使用成績調査を含む。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 | |
| 腎臓 | BUN上昇、一過性のクレアチニン上昇 | ||
| 過敏症 | 発疹 | 末梢神経障害注) | |
| 内分泌 | 女性化乳房 | 乳汁分泌、帯下増加、勃起障害 | |
| 精神神経系 | めまい | 可逆性の錯乱状態、痙攣、頭痛、四肢のしびれ・こわばり感、眠気、ヒポコンドリー様症状、無気力感、うつ状態、幻覚 | |
| 循環器 | 動悸 | 頻脈、徐脈 | |
| 消化器 | 便秘 | 腹部膨満感、下痢 | |
| その他 | 発熱、全身熱感、排尿困難、筋肉痛、膵炎、脱毛 |
注)過敏性血管炎に基づく末梢神経障害が報告されている。
発現頻度は使用成績調査を含む。
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